こんにちは!かつやんです!
日本淡水魚の中でも人気のあるタナゴは繁殖する際二枚貝に卵を産みつける習性があります!
美しく鑑賞性の高いタナゴを飼育されている方も多くいるかと思いますが、水槽内の繁殖に於いてもタナゴの産卵には二枚貝が必要です。
この記事ではタナゴの繁殖に挑戦したい方におすすめの二枚貝3選の紹介をします!
『3選って少なくね?』って思う方も多いかと思いますが、かれこれタナゴを10年近く飼育・繁殖してる私からすると特に有能な種類はたった3種だけです。
この記事では実際使った感想込みで二枚貝の種類毎に個人的な意見をまとめた『かなりマニアック』な記事になってます。
・どの貝を入れたらいいかわからない!
・カワシンジュの代わりが見つからない!
最強の二枚貝『カワシンジュ』の代わりはいるのか
知ってる方は知ってると思いますが。
今迄タナゴ繁殖に於ける最強の二枚貝は『カワシンジュガイ』でした。
大きさも手頃で、どのタナゴも万能に使える最強母貝でした。
しかし2021年12月24日に環境省にて、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保全法が改正され施工されました。
『カワシンジュガイ』は特定第二種国内希少野生動植物種への指定された為、採取・売買・譲渡ができなくなってしまったのです。
その為、最強母貝カワシンジュガイに代わる二枚貝を紹介したいと思います!
タナゴ繁殖におすすめ二枚貝とは?
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タナゴの繁殖におすすめ二枚貝3選!
それでは『カワシンジュガイ』を除いた二枚貝のおすすめを3種紹介します!
因みに最初に言っておきますが、カワシンジュガイはどのタナゴにも万能に使える二枚貝でしたがこれから紹介する貝は順位は付けられません。
なぜかと言うとそれぞれ特徴に一長一短あってタナゴとの相性もあるからです。
なのでランキングではなく、『3選』と言う形で紹介します!
ドブガイ
おすすめ二枚貝の一つ目は『ドブガイ』です。
理由は日本各地の河川に生息しており、実際自然界の多くのタナゴはドブガイに産卵している事も事実の一つです。
ドブガイのメリット・デメリット
実際馴染みのある貝で、最大の特徴は大きさです。
卵が詰まりすぎて貝が死んでしまうリスクも少なく、同時に浮上数も格段に多いです。
そして二枚貝のなかでもかなり丈夫な種類です。産卵以外にも濾過摂食と言って水中の植物プランクトンを食べてくれる為グリーンウォーターや濁り・水槽のニオイの改善効果も期待できます。
一番のデメリットは死んだ時の水質悪化がひどい事です。
他の二枚貝に比べ2〜3倍大きい為、貝が水槽内で死ぬと飼育水が一気に悪化します。。
そこまでサンプル数は少ないのですが、小型のタナゴはあまり興味を示しません。
ドブガイにおすすめのタナゴ
バラタナゴ・アブラボテ・タビラ5種の大型の春型タナゴには万能に使えます!屋外水槽で複数の稚魚を浮出させる事ができました!
大きいだけでタナゴが繁殖しやすく複数卵を産みつけられても耐えられる丈夫さもあります。
耐寒性にもすぐれてるので秋型産卵のカネヒラやゼニタナゴとも相性が良い。
秋型産卵のタナゴは産みつける卵の数も多い点や越冬に優れた所も合わせて相性は良い。
ドブガイを使った感想
過去にも何度も使った事があるが、個人的には繁殖数は多いが飼育が難しいイメージがある。
カワシンジュと一緒にすると興味を持たれない印象はあったが、いざカワシンジュが使えない今一番数が取れる二枚貝に昇格した。
値段も安いしどこにでも売っている事、簡単に採取も出来る点も良い。
濾過摂食【水質浄化効果】はかなり高いが、裏を返すとその分餌がない環境で餓死しやすい。
貝の飼育経験がある方には向いているが、初心者向には少し難しい印象があります。
常にベランダ等でグリーンウォーターを作っておけば長期飼育もいける印象。
ただし、飼育水槽内で☆になられると水質が超悪化するので取り扱いには注意!
一言で言うならホームランか三振かみたいな印象です。
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イシガイ
おすすめ二枚貝の二つ目は『イシガイ』です
こちらも日本各地の河川に生息しており、ドブガイについでポピュラーな二枚貝です。こちらはドブガイに比べかなり小さい。
理由は下部で説明しますが、数は採れないものの、生体にも害になるデメリットが少ない安定性の高い貝です。
イシガイのメリット・デメリット
二枚貝が☆になる一番の原因は高温によるものが多いです。
元々北海道のカワシンジュ等に比べるとイシガイは比較的高温に強く屋外飼育でもエアーを使っていれば夏場の高温をのり超えるものもいます。
濾過摂食の効果はあまり感じません。
逆手にとると、餌になる植物プランクトンが少ない環境でも長生き出来るメリットはあります。
一番のデメリットは貝自体の大きさ&平い形にあります。
まず小さいせいもあり低床に完全に潜ってしまい産卵のチャンスを逃してしまう事があります。
その他に貝が小さく平いのでタナゴの卵が詰まりすぎて貝が死んでしまうリスクも多い。
イシガイにおすすめのタナゴ
カゼトゲタナゴ・マタナゴの屋内水槽で複数の稚魚を浮出させる事ができました!
個人的に小型の春型タナゴに使えます!
小さいタナゴは経験上卵管が届かない?数が少ない?のか小さなイシガイとは相性は良く感じます。
元から浮上数が少ない小型種の卵を安定して採卵・孵化に導くには適しています。
イシガイを使った感想
これも毎年使ってます、個人的に採卵数は少ないものの安定して繁殖できるイメージ
ただ小さく平いので直入れすれば完全に潜りますし、タッパーに入れておくと数多くの卵を産みつけられパンクしてしまう事もありました。
濾過摂食【水質浄化効果】は少なく、高温に強い以外にもあまり多くの餌を必要としない等も考えられます。
万が一水槽内で死んでもタナゴが中身を食べてしまうので水質悪化のデメリットも少ない。
一言で言うなら数はそこまで取れないが生体へのデメリットも少ない安定型
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マツカサガイ
おすすめ二枚貝の三つ目は『マツカサガイ』です。
ニセマツカサガイ同様中型で丸っこく完全に潜らないのも良い点の一つです。
日本の西側に多く生息しており、西側に生息するタナゴ達には適している印象。
マツカサガイのメリット・デメリット
一番のメリットは砂に潜りきらない所、二枚貝の中でも丸っこくて不思議と完全に砂に潜りません。
産卵の機会損失がほぼない事もおすすめの理由
あとコレだけは理由はわからないけど、タナゴの人気が高い。水槽の左右にイシガイとドブガイ、マツカサガイを入れて実験したがマツカサガイは奪い合いが凄かった。
正直デメリットはない様に思いますが、もしかすると耐寒性がないのかも。。
秋型のカネヒラやゼニタナゴには向かない印象。
冬場の死因が餌不足なのか、耐寒性なのかわかりませんが毎度春前に落ちます。
しかも孵化しかけの稚魚をエラに残した状態で、秋型タナゴには難しいとしか言いようがないです。
マツカサガイにおすすめのタナゴ
春型は全部、特に本州の西側に多く生息する為シロヒレやボテ、イチモンジとは相性が良いかも
イチモンジは卵管が長いのでどれが良いのかよくわからなかったがマツカサガイでも繁殖に成功している。
マツカサガイを使った感想
個人的にワンシーズンの春型タナゴの産卵母貝として超優秀
カワシンジュの次に興味を惹きやすい印象がある。
潜らないからなのか適度な大きさが良いのかタナゴからは人気がある。
今迄一度もカネヒラやゼニの卵を春まで持ち堪えた事がない点が耐寒性なのか、餌の少なさだったのか、貝のキャパオーバーなのかは不明。
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二枚貝は使い分けが大事
万能なカワシンジュガイが使えない今二枚貝は使い分けが大事です
正直個人的にタナゴは20匹産まれて10匹大人になってくれれば良いレベル。
※増えすぎても河川に放流はできませんし、家庭で飼育できる数には限度があります。
なのでそこまで【数】を狙う必要はない印象。
・確実に採卵したいなら【マツカサガイ】
・生体への被害も考えるなら【イシガイ】
※ただしイシガイはそこまで数は見込めません
・卵の数が多い大型や冬場の越冬に適してるのは【ドブガイ】
この辺に焦点を合わせて選ぶのが良いかと思います。
屋外用タナゴ稚魚と二枚貝水槽の作り方!
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まとめ
昨年からカワシンジュが購入出来なくなったので代わりに色々試してはみました。
私の経験では今回紹介した以外の貝は採れても1シーズンに貝1個に対し1~3と全然採れず、結果この3つをお勧めしてます。
数こそ少ないが安定の『イシガイ』
一か八かの『ドブガイ』
優等生だけどほぼ確実に使い切り『マツカサガイ』
この辺りがカワシンジュ亡き今のおすすめです。
二枚貝を使ったタナゴの繁殖
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タナゴの繁殖自体は正しい手順で行えばそこまで難しくはありません。
良かったら合わせてお読みください!
タナゴの繁殖をしてみよう!
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