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解説:ブセファランドラの成長の遅さと小さな葉の原因と対策

ぷれ子

こんにちは!ぷれ子です!
今日はブセの葉や株が中々大きくならないよ!ってお困りの方に向けてその理由や対策を詳しく解説するよ!

ブセファランドラ(ブセ)を飼育しているが一向に大きくなる気配がない。
次々と小さい葉しか出てこない。
こんな経験をした事はありませんか?

わたしはブセを4年程飼育しており、現在も全部で50種近く飼育しています。
わたしも中々大きくならず、悩んだ経験があります。

ブセは非常に成長スピードが遅く、中々大きく育ちません。
4年ほど試行錯誤している中で『成長が遅くなる原因』や『葉が小さくなる原因』、その対策をようやくマニュアル化出来たので今回は経験を踏まえ惜しみなく紹介して行きます!

ブセの飼育経験がわたしより浅い方や、ブセの葉や株が小さいとお困りの方は是非読んでください!早めに対処する事をお勧めします!

ぷれ子

ところで師匠!
なんで今日はぷれ子が解説係なんですか?

かつやん

いや~昨日バレンタインチョコ貰えなくてね、ショックで解説する気になれないんだよ。

ぷれ子

はぁーっ!?
メンタル弱すぎだろっ!

かつやん

フフっ冗談だよ!実は数少ない読者さんから、ぷれ子をもっと登場させてくれとコメントを頂いてね。
暫くはぷれ子クンに活躍してもらうつもりだ。

ぷれ子

まじんがーー!!



ブセが大きくならない理由


皆さんも知っていると思いますが、まず大前提として『ブセの成長はかなり遅い』という事は頭に入れておきましょう。

その上で結論から話すと、ブセが大きくならない理由は下記のどれかに当たるかと思います。

① 株が小さい(成長も遅く、葉も小さくなる)
② トリミングが『早い・多い』
③ 活着土台が小さい
④ 飼育環境が良くない
⑤ 成長が遅い&大型化しない種類

そもそも株が小さいと比例して葉も小さくなり、成長速度もかなり遅くなります。
同様にトリミングが『早い・多い』事も成長を遅らせる要因となり、トリミングでつけた傷は溶けや枯れの原因にも繋がります。

一度溶かしてしまうと復活するまでかなりの時間を要します。
飼育環境を間違えると成長を促進するどころか、大きく後退させる要因にもなるので注意しましょう。下記ではそれぞれ詳しく解説して行きます。



株が小さいと成長も遅く、葉も小さい


ぷれ子

ブセは株(茎部)の大きさと成長速度・葉の大きさが比例します。

子株と大株では成長スピード葉の大きさが2〜3倍違います。
また株自体が小さいと比例して出てくる葉の大きさも小さくなり、どの種類も葉が小さい時は、ブセ特有のウェーブ・葉丈・色・ラメ等の個性や特徴が出ません。

写真はブセファランドラバタンカワの組織培養を3ヶ月育てた様子です。
バタンカワは本来楕円形の大きく青みの強い葉が特徴ですが、組織培養から育てると葉も小さく成長が遅い為全くバタンカワの特徴も出ません。

葉の大きさの例
10cm位の大株であれば大きな葉が出るが、3〜4cmの子株であれば見合った大きさの葉しか出てきません。※葉は小さいとラメやウェーブの個性も出ない。

株の成長の例
仮に3〜4cmの子株が1年で6cm程に成長して脇芽を一つ出したとします。
大株の場合3〜4cmの子株が3つ位ついており、それぞれが同様の成長をします。
その他脇芽の数や株全体の成長が早まります。

ぷれ子

結論…株が小さいうちは葉も小さいし、成長も遅いよ!
まずはしっかり成長させよう!



トリミングするのが早い・多い


▲写真はブセファランドラsp.クアラクアヤン1ですが株を小さくしてしまった為、株が小さく暫くこのサイズの葉しか出てこず個性がでません。

ぷれ子

ブセをトリミングするタイミングが早いと成長スピードを妨げ、葉を小さくする原因になるよ!

少し伸びたら切って→株分けして→を繰り返しているとせっかくスピードが乗ってきたタイミングでまた遅くなります。

ブセは一度カットしトリミングすると再度活着させている間も暫く成長が遅くなります。
株が小さくなる為、比例して出てくる葉はほとんど小さくなってしまいます。

また、トリミングによって株を傷つけ溶けの原因になる事もあります。
一度溶かしたり枯らしてしまうと元の状態に戻すのにかなりの時間がかかるので気をつけましょう。


▲コチラは一度もトリミングをせず育てたクアラクアヤン2です。
上のクアラクアヤン1と同時期に同じ大きさの物を購入し育てた物ですが、株も大きい為成長速度も早く、葉も大きく特徴がよく出ています。

結論…ブセをトリミングする際は充分に伸ばしてからトリミングしましょう!
葉が小さくなるのはその弊害です。

ぷれ子

ブセをトリミングするならこれ位の成長を目安にするのがおすすめだよ!
まずは充分育ててあげよう!

▼トリミングせず1年半飼育したブセの様子▼
www.tanagogo.work


活着土台が小さすぎ


ブセは小さい溶岩石に活着させたりもしますが、活着土台が小さいと成長スピードも遅くなります。
本来横や上に広がるスペースがあれば更に成長出来るのですが、無いと成長速度を落としてしまい結果株が大きくならず小さくなってしまいます。

最初は株の大きさに対して不恰好でも伸び代を考えて少し大きめの活着物に付けるのも一つです。

ぷれ子

大きな活着物ならトリミング頻度も下がり、その分成長速度も上がるよ!


飼育環境が良くない


飼育環境については具体的に書くとかなり長くなるので、ここでは簡単にまとめます。
飼育環境が悪い=成長速度が遅くなり、溶ける又は枯れる原因になります。

一番重要な低床については、栄養ソイル・吸着ソイル・田砂・大磯砂色々試しました。
個人的な見解ですが、色々実験で大磯砂や田砂でも飼育してましたがソイルが最も調子が良いです。

ブセも栄養ソイルが一番良いと聞きますが、栄養ソイルが原因かはわかりませんが苔問題に悩まされる事も多く、使い勝手が難しかったです。

個人的には栄養と吸着のハイブリッド『マスターソイルネクスト』が一番使いやすくおすすめです。
■ マスターソイルネクスト ■

勿論枯れや溶けの原因は低床以外にも水温の急変、生体による食害、トリミング時の傷、水質悪化等色々な要因があります。

ブセは一度でも枯れたり溶けたりすると元の状態に戻す迄にかなりの時間を要します。
枯れや溶けは未然に防ぐ様心がけましょう。

飼育環境は成長の促進にもなりますが、溶けや枯れ等大きく後退させる要因にもなり重要です。

ぷれ子

結論…常にブセが元気に育つ環境を用意しよう!



成長速度が遅く大型化しない種類がある


同じブセでも成長速度や大きさは種類によって変わります。わたしは50種程飼育してますが種類による違いはかなり感じます。

ブセを育てていると成長速度が極端に遅い種類や元から大きくなりにくい種類もあります。
経験上白系(斑やピンクバリエガータ)は特に遅い印象があります。

他にもファントム、プラチナ等は量は増えるが葉が小型で大きく育てにくい種類もいます。

逆にsw.シンタン、コッパー、カプアスフル、アラマンダ、カーペット系は株自体が大型化しやすく成長速度も驚くほど早いです。

ぷれ子

種類によって成長速度や大きさは千差万別!2年で10倍以上増えた種類もいるよ!

後は、あらかじめ大型化しやすい種類を選ぶのも一つの手段です。
大型種は葉が大きくなる=株も大きく比較的成長も早い為丈夫な種類も多いです。
興味があれば大型種だけを集めた記事があるのでコチラもお読みください。
▼大型に育つブセ10選!▼
www.tanagogo.work



葉の大きさは株に比例する

ブセを購入する際、『ポット』『組織培養』『カット株』等で購入するかと思います。

『カット株』等は元は大きい株の一部をカットしたものの為、知らない方はこの株の大きさ(茎の長さ)でこのサイズの葉が出てくる。と思ってしまう方も居るのでは?

因みにカット株は暫くは大きめの新芽が出ますが、最初の葉が枯れ落ちた後は株の大きさに見合った小さな葉が出てきます。その後株の成長と共に少しずつ大きな新芽が出て育ちます。

この現象で葉が小さくなったと勘違いする方も居ますが、葉は株の大きさと比例しますのでこれは適正になったと思うべきです。

解りやすく写真付きで解説!
下の写真は2020年に購入したブセファランドラsp.ベルベットです。

▼2020年購入ブセファランドラsp.ベルベット

これはネット通販Charmで『カット株』の状態で買ったものです。

本来この株のサイズ(茎の大きさ)ではこの大きさの葉は付きません。
恐らく大株の先をトリミングしたものと思われます。

▼2021年購入後半年の写真

カット株の場合実際活着するまでの3ヶ月はあまり成長は感じません。半年経っても新芽と花が1つずつ増えた程度です。
経験上活着〜半年は特に成長が遅いです。


▼2022年購入後2年目の写真

元の株に生えていた葉は全て枯れ落ちて、新芽や脇芽を出し始めます。
ようやく株(茎)の大きさに適正なサイズの葉がつきました。

▼2023年購入後3年目の写真

上部に3株程新しい株が育ってきました。
当初購入した時の大きさに比べると株の大きさや数は増えましたが、葉の大きさはまだ追いつきません。

○年育てても葉が大きくならないと勘違いしてしまうケースがありますが、どの種類も株の大きさに比例した新芽や葉がでます。

▼2024年購入後3年半現在の写真

少しわかりづらいかと思いますが、上部に小さな株が更に増えて6つほど出てきました。
因みにトリミングもやりようで、この状態から3つ位子株を取ると残りの3株の成長速度は上がります。
まぁこのタイミングで切り離した子株はその分成長はおそくなるんですけどね、奥が深い。笑

ブセファランドラの葉を大きくする対策

ぷれ子

最後にブセを大きく育てるポイントを紹介するよ!

ブセを大きく育てるには○○をしたら倍のスピードで大きくなるよ!
みたいな魔法の様な対策はありません。
適正な飼育環境で正しい飼育方法を行う事が最大の近道と言えます。

下記のポイントを抑えて育ててみてください。

ある程度大株になるまでトリミングしない
極力大きめの活着土台に活着させる
ソイル低床で育てる
枯れや溶けは絶対避ける
大型になる種類を育てる

ブセを増やすには株を増やす必要があり、トリミングは必須です。
しかしトリミングする度に活着期間の成長もおそまりますし、株が小さいとスピードも遅く葉も小さくなる弊害が生じます。
更にトリミングには敏感で株を傷つけるとそこから溶ける事もあるので、トリミングをする際は充分に成長させてから行いましょう。

また、トリミング後は一回り大きめの活着土台に活着させてなるべくトリミングする頻度を少なくします。

低床は色々試しましたが、やはりソイル低床の方が他の低床に比べ状態が良く綺麗に育ちます。

ブセは一度枯れたり溶けたりすると状態を回復させるのにかなり時間を取られてしまうので枯れや溶けは致命的です。食害がある生体との飼育も避けましょう。




まとめ


今回はブセの葉や株が大きくならない原因とその対策を紹介しました!

ブセは非常に成長が遅く綺麗に育てるのは結構大変です。
アクアショップで販売されてる水草の中でもかなり高価な理由も納得ですね。

しかし綺麗に育てたブセはとても美しいです。
皆さんも是非大きく綺麗なブセを育ててみてはいかがでしょうか?